治験コーディネーターは、医療的な知識が必要な仕事
日本の新薬業界では、新しいお薬を作るに当たり10年以上という長い期間が必要となり、費用も300億円くらいかかるといわれています。
新薬を開発し、それが人の体に利用されるようになるまで、責任を持って安全性の高い薬を作らなければならず、責務ある仕事です。
動物を対象に非臨床試験を行い、お薬が実際に有効性があるか、副作用はどうなのかなどを調べ、安全と認定されるレベルまで持っていくことで、やっと人に対しての試験が行われます。
この試験の調整を行うのが治験コーディネーターです。
新薬における治験は最初に健康な人の体で行い、次の試験では実際に利用することになるごく一部の患者さんに協力してもらい、安全性、効果、また副作用がでないかどうかを確認します。
最後にたくさんの患者さんに協力してもらい、最終的に大勢の患者さんの中で効果がみられるか、安全に利用できるか確認するのです。
治験コーディネーターは、この治験の参加条件になる被験者、またこの治験に関わるいy朗関係者、製薬会社などの懸け橋になります。
被験者はお薬の治験の中で不安を持ちつつも、効果がある薬が作られるのならばという気持を持って参加されているのです。
その患者さんの気持ちに寄り添い、不安を軽減させつつ最後までしっかり関わります。
治験のためのコーディネートも治験コーディネーターの大切な仕事になりますが、地権者に寄り添うということも必要なのです。
治験コーディネーターには資格が必要?
治験コーディネーターになるために必須となる資格はありませんが、医療関係の知識などが必要となるので、臨床検査技師や看護師などが希望する事もあります。
求人を見ても治験コーディネーターの場合、看護師資格所持者という募集要項が多いようです。
看護師として勤務していた方が治験コーディネーターに転向するということも多く、必須資格はないものの、医療分野に精通し、しっかりと知識を持っていることが必要になります。
お薬の知識が必要ということで、薬剤師がこうした仕事に就くこともあるようです。
治験コーディネーターの平均年収はどのくらいなのか
治験コーディネーターの年収は平均で360万から600万くらいといわれています。
かなり年収に幅がありますが、これは雇用される医療機関等の基準によるものです。
またもちろん、経験や実績などもかかわってきますし、能力によって上がっていくこともあります。
即戦力となるとなれば最初からお給料が高いこともありますし、知識が深くない樋ことで、最初は見習い的な部分で見られることもあり、その場合、お給料が低めです。
ただ、ほかの職業と比較してお給料は高めと考えられますが、仕事内容は責務ある仕事なので、これでは低いと考える人も多いと思います。